2025年8月8日公開予定の映画「近畿地方のある場所について」。
背筋による同名のホラー小説を原作とした実写映画です。
監督は、数々のホラー映画を手掛けてきた白石晃士が務めます。
原作小説は、2023年にWeb小説サイト「カクヨム」で公開され、その独特な世界観と恐怖描写で瞬く間に話題となりました。
行方不明になった友人の編集者を探す「私」の語りと、雑誌を中心とした様々なメディアから抜粋された近畿地方の「ある場所」に関する文章で構成されています。
映画では、原作の不気味な世界観を忠実に再現しつつ、映像ならではの表現でさらなる恐怖を追求しています。
あらすじとネタバレ考察:近畿地方の「ある場所」に隠された真実
ホラー映画『近畿地方のある場所について』主演は菅野美穂と赤楚衛二に決定https://t.co/4KbhT6tUNR
※動画/コメントあり幼女失踪、集団ヒステリー、赤い服の女──すべて“ある場所”で起きていた。気味が悪い予告編も公開されました。 pic.twitter.com/AEPTiHPcVK
— KAI-YOU(カイユウ) (@KAI_YOU_ed) April 8, 2025
主人公の「私」(菅野美穂)は、友人の編集者である小沢(赤楚衛二)と共にあるオカルト雑誌を作っていました。
二人は、近畿地方のある場所に関わる不気味な怪談を調査していましたが、ある日、小沢が現地へ向かったまま失踪してしまいます。
小沢の行方を追う「私」は、彼が残した資料を頼りに、近畿地方の「狗鳴村(いぬなきむら)」と呼ばれる禁足地に隠された恐ろしい真実に迫っていくことになります。
映画では、原作同様に、禁足地にまつわる様々な怪談や都市伝説が語られます。
それらは一見するとバラバラの出来事のように見えますが、次第に繋がりを見せ始め、「八尺様」が封印されているその場所に隠された恐ろしい真実が明らかになっていきます。
小沢は、封印を解き放とうとした「八尺様」によって、「異界に引きずり込まれて」しまいます。
主人公の「私」もまた、「ある場所」に魅入られ、「精神を蝕まれていく」ことになってしまいました。
映画「近畿地方のある場所について」が絶対おもしろい3つの理由
こないだ東京タワーにのぼってん pic.twitter.com/79MDSzYuOR
— 背筋:『近畿地方のある場所について』作者 (@sesujisesujises) January 24, 2025
本作が「絶対おもしろい」と話題になっているのには、大きく分けて3つの理由があります。
唯一無二の世界観
原作小説の持つ独特な世界観です。
白石晃士監督が映像で見事に再現しています。
近畿地方の陰鬱な風景や、そこで語られる怪談や都市伝説は、観客を現実から引き離し、異様な恐怖の世界へと引き込みます。
予測不能なストーリー展開
原作を知っている人でも楽しめます。
映画オリジナルの展開や演出によって、常に新鮮な驚きを感じることができるからです。
後半にかけて加速していくストーリーは、観客を飽きさせることなく、最後まで緊張感を持続させます。
圧倒的な恐怖演出
白石晃士監督が得意とするフェイクドキュメンタリーの手法を駆使し、観客に「実際に起こっていることなのではないか」という錯覚を与えます。
生々しく、リアリティのある映像表現は、観客の恐怖心を最大限に煽ります。
キャストや監督も実力派で原作も折り紙付き
主演は菅野美穂
主演は若手の実力派である菅野美穂です。
その脇を個性派の俳優陣が脇を固めます。
小沢役に赤楚衛二、物語の鍵を握る謎の女役を豊嶋花、主人公を追い詰める刑事役に大東駿介、主人公の友人のライター役に吉沢要人が脇を固め、物語に深みを与えています。
監督がホラー第一人者の白石晃士
白石晃士監督は、数々のホラー映画を手掛けてきた、日本を代表するホラー映画監督の一人です。
フェイクドキュメンタリーの手法を駆使した作品で知られており、本作でもその手腕が遺憾なく発揮されています。
原作は背筋
背筋は、Web小説サイト「カクヨム」で活動する小説家です。
本作が初の書籍化作品であり、映画化作品となります。
映画の舞台と裏話が凄すぎ!深泥池と撮影現場の怪奇現象
映画の舞台となっている近畿地方の「ある場所」は、具体的にどこなのでしょうか?
映画の描写から、和歌山県の生石高原、奈良県の天川村、京都府の深泥池などの名前があがっています。
和歌山県の生石高原
まるで異世界のような、異様な風景が広がっており、過去には、この場所で自ら命を絶った人がいたという噂や、生石高原へ向かう道中での交通事故が多いなどの噂があり、近隣住民からも恐れられています。
奈良県の天川村
修験道の聖地として知られる大峯山の麓に位置し、古くから神秘的な場所として知られています。
天川村に伝わる伝承や、大峯山での修行中に起こる不可解な出来事などから、畏怖の対象とされています。
京都府の深泥池
古くから数々の怪奇現象や伝説が語り継がれている場所であり、映画の不気味な世界観を語る上で、外せない場所の一つと言えるでしょう。
撮影中には、実際に不可解な現象が起こったという噂があります。
夜になると池の周辺で、すすり泣くような声や奇妙な音が聞こえるという噂や池の上や周辺で、青白い光の玉(人魂)が目撃されることがあると言われています。
撮影中にも怪奇現象
映画の撮影中に実際に怪奇現象が頻発しています。
原因不明の停電と機材トラブルが頻発し、夜間のシーンでは、女性のすすり泣くような声や、何かが引きずられるような音が記録された。
撮影現場で、肉眼では確認できない異様な光や影が、カメラにはっきりと映り込んでいた。
撮影期間中、体調不良を訴えるスタッフが続出し、特に夜間のシーンに参加したスタッフの中には、原因不明の発熱や吐き気、頭痛などに悩まされた人が多かった。
終章:映画「近畿地方のある場所について」は、あなたの恐怖心を刺激する
私が作画を担当させて頂いている、背筋(@sesujisesujises)さん原作の漫画版「近畿地方のある場所について」一巻が2024年7月26日に発売します!なんか色々大変な時期にあたっちゃいましたが、何卒よろしくお願いします。書影など諸々はこれから解禁されると思います。かきもあります(ない) pic.twitter.com/ReZYFIqEnN
— 碓井ツカサ (@gyunyuburo) June 27, 2024
白石晃士監督は、撮影前に実際に近畿地方の怪談や都市伝説を調査し、「百物語」などの古くから伝わる文献などを参考に、映画の世界観を作り上げました。
主演の菅野美穂さんは、役作りのために、実際に近畿地方の怪談や都市伝説を調べ、1週間現地を訪れて撮影に臨んだそうです。
映画「近畿地方のある場所について」は、ホラー映画ファンはもちろん、そうでない人も楽しめる、非常に完成度の高い作品です。ぜひ劇場に足を運び、その圧倒的な恐怖を体感してください。